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FinalFantasy16(FF16)の感想・評価・レビュー ネタバレ有

誰の得になる、など考えず、久しぶりにプレイしたFinalFantasyシリーズの最新作16の感想を備忘録がてら書いてみようと思い、久々にブログを更新してみました。あわよくば、スクエニの誰かがこれを見て、次回作に少しでも参考になるといいなぁ…(もしご覧になったら、コメント残していってください)

以下ネタバレ全開で、かつどちらかと言えば批判的に書きますので、見たくない方はブラウザバック推奨です。

 

また、FF16について言及したのちは、そもそもFinalFantasyとは何かについて、個人的な考察を書いてみようと思います。

近年のFFがどうしてこんなにつまらないのか、あるいは別のゲームはFF以上に面白いのか、その答えを自分なりに探してみました。

 

私のff歴

まず、私のFF歴をお伝えしておきます。

FF1~FF10 少なくとも全クリ以上、やりこみもシリーズによってはいっぱい。

 1番好き FF5

 2番   FF10

 3番   FF3 以下略

FF10-2 ギャルゲーもどきについていけない。

FF11 オンラインだったので未プレイ。

FF12 FFじゃない。なんかの間違いだったのだろう。主人公ってヴァ…? ヴァルフレア…?だったっけ?

FF13 もういい加減にしろ。もう二度とFFやらんし買わん。

 

以降FF13-2、FF13-3、FF14、FF15に至るまで、全てスルーしてきました。

そんな折、10年に一度のクソゲーと呼ばれたFF14を、新生FF14として立て直したという吉田プロデューサー(以下吉P)のことを「しくじり先生」で知りました。

吉Pが言うことは臨床心理学にも通じることがあり、もう一度だけならスクエニを、少なくとも吉Pを信じてみよう、PS5本体から買うことになるけど、きっとあのFinalFantasyがもう一度できる、そう思って、年甲斐もなくワクワクしながら、本体・ソフト共に発売日の2023年6月22日に購入、プレイしてみました。

 

FF16に関しては、吉Pの「ストーリーに全振りした」「万人に刺さるゲームはない」と言う発言を理解した上でのレビューとなります。 

1周目は、アクションフォーカス、メインストーリー、サブクエ、リスキーモブ、最強武器防具全部、オートスローの指輪?(回避の時ゆっくりになるやつ)つけてプレイ、48時間位で全クリ。

 

2周目は、FFチャレンジ、オートスローの指輪を外して、「死に覚えゲーかっ」とツッコミを入れながらガルーダ戦で飽きてストップ(←今ここ)。

多分、続きをやることはないでしょう。

 

まず、いいところ

もう、ネットで沢山書かれておりますが、

①グラフィックが奇麗、②ロード時間がほぼ皆無、の2点は本当にすごいの一言に尽きます。

このグラフィックを作るのに多くの方が苦心されたことでしょうし、切れ目ないゲーム体験は初代PSで遊んでいた私からすると、もうそれはそれはすごいことです。

あとアクティブタイムロア、用語の説明ですが、これはわかりやすくて良かったです。

 

なんですが…

 

 

でも結論・・・やっぱりつまらないし、勝手に信じて勝手に裏切られたって感じ

 

 

結局ただグラフィックが奇麗なだけなんです。

何なら、グラフィックが奇麗に拘りすぎて、登場人物のパーソナリティと、実際にしている行動が矛盾ばっかり。

想像で補完できる“遊び”の要素もなさすぎ。

だからストーリーの粗も目立つし、ツッコミ入れながらゲームすることになってしまう。

以下、思いついた順に書いていきます。

 

①ストーリー全振りとか言っている割に、後半に行けば行くほどそんなに練りこまれてます?

序盤…フェニックスゲートで2体目の火の召喚獣イフリートが突如出現したが、それはアルテマによって覚醒させられた自分自身。それがわからず(受け入れられず?)クライヴは復讐の為に生きる。ご都合でシヴァのドミナントとなったジルと再会(せめて幼少期に伏線ないかなぁ?)、ラムウのドミナントであるシドに出会い、過去のイフリートとしてフェニックスをぼこぼこにした自分を受け入れて、イフリートの力が使えるようになり、志半ばで力尽きたシドの意思を継ぎ「人が人として生きていける世界」を目指していくことを決意。

中盤…2代目シドとなって、各地のマザークリスタルを破壊しつつ、途中召喚獣バトルしつつ、お遣い行きつつ。

終盤…お遣いしつつ、アルテマを倒し、人が人として生きる場所を守る。

序盤はいざしらず、後半おもしろいですか?

話が盛り上がっていくタイミングのハズなのに、ストーリー全振りした程の大どんでん返しや、まさかの展開とかありました?

あんなに奇麗なグラフィックなのに、途中からずっと曇りだし。

ネットで言われている通り暗いし。

ラストダンジョンを、回復アイテムをすり減らしながら、はらはらどきどきしながら進んでいく感じ、ありました?

 

②ストーリー全振りと言っている割に、数々の裸のシーンいりません

ベネディクタとバルナバス、バルナバスとアルテマ(バルナバス母)、クライヴとジル

(他にもあったかも?)

次どんなシーンが出てくるかと思うと、幼い子どもの前でゲームできません。

 

それは、スクエニさんからすると次の世代のFinalFantasyを買ってくれる人へプロモーションができていないのと同じです。

あんな曲芸のようなカメラワークで局部や女性のバストトップを映さないようにするなら、最初からやめなさいよ。

 

③ストーリー全振りと言っている割に、ディオンの突然のBLいりません

本当に突然でびっくりしました。

 

世間的にはLGBTQの問題は大きいのですが、わざわざFFでやらなくてよくない?

次どんなシーンが出てくるかと思うと(以下ry…)

 

 

④ストーリー全振りと言っている割に、主要ドミナント個々人のパーソナリティや、論理的合理性を考えた時に、頻回に変な行動や動きがあり、「?」しかない

クライヴの性格(誠実)を考えた時に、宝箱?をサッカーのインサイドキックして開ける? 彼なら多分手で開けるよね?

バルナバスが母親(アルテマ)に甘えているけど、何で母裸なの?

バルナバスがスレイプニル量産できるなら、きっともっとしているよね…?

ウォールード王国って、実際序盤とvsバハムートの時に出て来た生身の人間(兵士)しかもう「人」が残っていないなら、戦争とか物理的な人数として全然無理だよね? アカシアになって要は解脱したいっていうのか国の宗教なら、戦争をする大義の面で全然無理だよね?

ジルが鉄王国の言うことを聞かないと子どもが殺されるから言うこと聞いて別の国の兵士を殺害していたって、さすがに無理がない? ジルならもっと以前に子ども達ごと連れて逃走して別の手段考えそうじゃない?

ジョシュア、フェニックスゲート事件の後にフェニックス教団(?)によって助かったのはいいけど、その後アルテマを従者一人連れて追うのはいいけど、それ以前に絶対兄の生存を信じて、兄を教団に探させて、互いの無事を確かめ会うよね…?

フーゴの両腕を切断できるなら、そこまで何百何千何万回敵を斬ってきたのは…何…?

アルテマにトドメさす前に剣投げて貫通したけど、アレ、何? 爆笑 『ロザリア式騎士剣術最終奥義!フェニックスアロー!』みたいなやつ…? 斬撃メインのクライヴは、その生命線たる剣投げて、明らかに桁数おかしいカンストパンチしないでしょ。

などなど… ちょっと思い返すだけでもいっぱいあるな…

 

⑤クエストつまらない、本当につまらない、びっくりするほどつまらない

基本ただのお遣いな上に、途中から仮にも「2代目シド」という推定50~100名前後の従業員がいる中小企業の社長?ポジなのにやるクエスト内容ではない。

「いいだろう」とか「引き受けよう」とか言っているけど、クライヴだったらアカシアとかは自分でやりそうだけど、お遣いは部下にさせるんじゃない? ベアラーの保護だったら「石の剣」部隊に投げるか共同で行くんじゃない?

最終決戦前、主要サブキャラからのクエストが多く発生し、なんか思い出の品をいっぱいもらえるのですが…

アレで感動できる人が多いらしいのですが、私は突然の感動押しつけミッションに何の感動も覚えられませんでした。

その上、ジルの花畑シーンを英語で見ていないと、エンディングでクライヴが生きているってわからないじゃん…

 

⑥一部アビリティが派手過ぎて(バーサーカーリング?やリミットブレイク)、敵の動きが見えん、オートスローの指輪つけていないと違う意味で回避できん

 

⑦レベルが上がることによる、強くなった印象が全くない。育成ってありました?

 

 

⑧武器防具を新調する喜びが全くない。

何の武器防具を装備しても、結局ゲージしか見てない。

その上さして変わってないように感じる。

 

⑨宝箱を開けるわくわくが全くない。

基本改造素材(しかもあんま使わない)ので、嬉しくない。

上記の理由や属性概念がない(後述)ため、まれに武器防具を入手しても全然面白くない。

アクセサリーがいくつか使えるが、う~ん…って感じ。

 

⑩武器の順番、合ってますか?

エクスカリバーって、ルーンの剣やディフェンダーより弱いんですね…驚きました。

 

⑪色んな召喚獣装備できるけど、言う程戦略広がらない

フィートが違う位で、あとは攻撃の見た目と範囲が違うだけでは…?

 

⑫属性が全く関係ない、敵を攻略する喜びがない

これも非常に不満。

水系モンスターや機械の敵にはサンダー系が特攻、アンデットには炎特攻、的なのが何もない。

逆に敵の攻撃にも〇〇で半減とかもない。

ただ回避して、毎回同じモーションで切りつける(しかもフーゴを考えると切れてない)だけ。

今思ったけど、三国無双系の、やたら堅いボスと戦っている感じと似ている。

 

⑬ボスがムービーやQTE入るおかげで倒しにくい

一気にダメージ与えて倒す爽快感なぞ皆無です。 

 

もうやめよ…不満ばっかり出て来た…

 

 

 

Finalfantasyとは何か?

ここから下は、あくまで私が思うFinalFantasyについて、さらにそこからFF16がなぜこんなにもつまらないのかを個人的な考察をしていきたい。

 

今回のFF16だけでなく、遡るとFF10-2から徐々にFinalFantasyではなくなっていったと思っている。

FF12のオープニング?は今見てもすごいと思うし、わくわくする。(中身は…間違ったんでしょう…)

逆に言えば、FF10までは個人的な好き嫌いや程度の差こそあれ、FinalFantasyだと思っていた。

 

結論から先に書くと、私が勝手に思っているFinalFantasyとは…

①個性ある仲間とともに(主要パーティーメンバーだけでなく、NPCも含め)

②知恵と工夫を凝らして(ゲーム内のキャラだけでなく、プレイヤーも)

③強い敵達に勝ち、世界を救う物語(中ボス、ラスボスだけでなく、おまけの裏ボスも)

それがFinalFantasyじゃあないだろうか?

 

そこにFinalFantasyの“共通言語”があると、よりFFっぽくなる。

ファイア→ファイラ→ファイガ

属性特攻

召喚獣

クリスタル

飛空艇

エクスカリバー、ラグナロクやアルテマウェポン

ラスボスよりもはるかに強い裏ラスボス

でも、これは全部言語の話であって、本質は上述の①②③だ。

今回のFF16は、①②③の全てが満たされないゲームだと思う。

 

①個性ある仲間とともに(主要パーティーメンバーだけでなく、NPCも含め)

クライヴは主人公なので、まぁ、いいです。

問題はクライヴしか(例外として幼少期のジョシュア)動かせないので、ジル、トルガル、シド、ジョシュア、さらにはガブ、オットー、女医(名前なんでしたっけ?)などなど、仲間感が半端なく薄いです。

仲間の活躍は、たま~に、雑魚敵に、なんか、トドメさしてる現場見るだけ? たまに回復してくれるだけ?みたいな。

最終決戦においてはタイマンだし。

FF13の時もそうでしたが、それって仲間ですか?

せめてプレイアブルキャラクター替えられるとかないのかな…?(それでもFF13並みの仲間感ですが)

その他のNPCも、もはやお遣いの依頼者であって、決して仲間ではない。(ガブがギリギリ良き仲間?位)

クライヴとジルは途中から(いや初めからか)恋仲になりますが、全くプレイヤーの私はそんな気持ちになれませんでした。

奇麗で流麗なムービー流されても、何の感情移入もできません。

 

②知恵と工夫を凝らして(ゲーム内のキャラだけでなく、プレイヤーも)

FF16がつまらないと思う、最大の理由がここです。

勝てない敵に、知恵と工夫を凝らす要素が全く見当たらない。(ゲームキャラも、プレイヤーも)

属性概念がないので、敵の弱点を突くとかがない。(機械の敵にはサンダー系みたいな)

アクセサリーで敵の攻撃を軽減したり無効化したりとかがない。(さんごの指輪とか)

武器防具もやっぱり集めがいや、敵の対策とならないので面白くない。(ミラージュベストとかフレイムタン(炎属性)とか)

回避も全てプレイヤーのR1なので、ゲーム的工夫が何もない。(ぶんしんとか、まもるとか)

バフとデバフが、まぁそれはそれはつまらない(敵がプロテスとブレイブ?、クライヴは薬飲むだけ)

上記に似てますが、状態異常もなく、まぁつらまない。

アビリティは“必殺技”が違うだけで、基本ダメージ与えるだけ(一部は凍らせたり、手元に引き寄せたりはあるが、それでも工夫に乏しい)。

敢えて知恵と工夫を挙げるなら、敵の攻撃を避ける時位…?

斬鉄剣のゲージ貯めるくらい?

オート系の指輪は知恵と工夫ではないでしょう。

だから、いつも同じモーションで、その時強いコンボを当てていき、敵の攻撃きそうになったら回避優先にするだけ。

これ、何が面白いんでしょう?

せめてフェニックスの時は炎系のダメージ大幅軽減、位なのはないのでしょうか?

 

③強い敵達に勝ち、世界を救う物語(中ボス、ラスボスだけでなく、おまけの裏ボスも)

堅い敵はいっぱいいましたが、強い敵はいませんでした。

ゲームなので、色違いの同じモンスターがいるのはいいのですが、攻撃モーションも基本同じ。

最強の敵は、忍者?アサシン?みたいな敵が使ってくる「火遁」でしたね。(多段ヒットで、場合によっては即死)

アルテマ? 指輪つければイベントバトル、指輪外せば反射神経ゲームですよね?あれ。

 

吉Pと坂口さん?が対談していた際に「その時最高に面白いゲームがFinal Fantasyだ」的な話が出ておりましたが、そういう意味でも「最高に面白い」とは少なくとも私は言えません。

 

以上の理由から、FF16はやっぱりFinalFantasyではないんだと思います。

ムービーを眺めるものですね。

グラフィックにこだわるあまり、大事なRPGの要素やFFの根幹がどっかに行っちゃっている気がします。

もう、この先FinalFantasyを買うことは二度となく、勝手に信じて勝手に裏切られることもないでしょう。

 

 

余談ですが、同じスクエニの第2開発である、switchのBravery Defoult2やオクトパストラベラーは非常に面白いゲームでした。

何でコレがFFシリーズじゃないんだろう?っていうくらい、FFしていて、本当に面白かったです。

上記の①②③すべてを満たし、かつFFっぽい魔法とジョブシステムで、戦闘は毎回面白いです。

FF16が消化不良で、まだ未プレイの方は、是非体験版をプレイされてください。

オクトパストラベラー2が出ているので、そっち買ってお口直ししてきます。

 

長文お読みいただき、ありがとうございました。

願わくば、スクエニ第三開発の誰かに伝わりますように。