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同棲・結婚を機に…|その心理の理解、治療法と解決法

同棲・結婚を機にうまくいかなくなるケース 

Gさん 20代後半 男性

学生時代から交際をしていた女性と結婚を決めたGさん。

順風満帆に見えますが、同棲を始め、いよいよ結婚式に向けて準備を開始すると、不安感に襲われたり、家族との問題が表面化したり、ひいては会社の中での仕事がいつもと同じ調子で仕事が出来なくなってきました。

何かがうまくいかないということで、相談になりました。

実は母親との関係がうまくいっていなかったのですが、本人が大学の時から一人暮らしをしていたため、うまくいっていないまま現在を迎えていたのです。

 

理解と対応:

同棲や結婚を機にメンタルヘルスが一時的に不調になることは、実は多くあります。

結婚前のメンタルヘルス不調としてマリッジブルーというのが有名ですが、実際の心理相談現場では今まで潜在的な問題としてはあったものが、大きな問題として表面化してくる時が往々にしてよくあります。

心理的な問題が表面化してくることによって、通常通りのパフォーマンスが発揮できず、会社の業務もうまくこなせなくなったり、日常生活においても支障が生じてくるときもあります。

同棲や結婚というのは、個人(彼)と個人(彼女)が最小単位ではありますが、その背景には家と家、親子関係、きょうだい関係、友人関係など、実に様々な心理的問題を内包しています。

今回は母親との関係性ですが、この問題にどのように決着をつけていくのかは、将来的にお二人(彼と彼女)の関係に、ひいてはお子さんが生まれた時に大きな問題となって現れてくるでしょう。

 

実際問題として、式を挙げるのであれば、まずはその日をつつがなく終えることが差し当たっての目標となります。

その日までに問題が一区切りが付くかどうかは別問題ですが、その日終えないことには次が始まりません。

そのため、残されている時間とも相談しながら面接をしていくことになります。

否が応でも問題が表面化しやすい時期ですので、具体的なトピックスを介して心理的な問題を深めて理解していくのが一番現実的な対応になります。

忙しい中でのカウンセリングとはなりますが、お薬でどうこうなる問題でもないので、隙間時間を使いながらでもカウンセリングを続けることをお勧めいたします。